友人の結婚式。
余興を依頼されるも、あまり喋りが得意ではない。。。そんな時に思い浮かぶのが映像上映ではないでしょうか。あらかじめ作っておける映像なら「喋らずに済む」ので緊張も少なくて済みそうです。自分に映像や写真の知識が少しあればなおさらそうしようと思うはず。しかし、気をつけないと映像系の余興は残念な結果になってしまうこともあります。そこで、今回は現場で見かけた「こうしたら良いよ!」というポイントをお伝えします!
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映像を作ろう。そう思うと、まず内容や機材のことを考えてしまいがちですが、ちょっと待ちましょう。まず、チェックしないといけないものがあります。それは、最終的な会場の設備です。結婚式場ではいろいろな映像上映の方法があります。たとえば、大きなスクリーンで映画のように上映する場合もあれば、大型テレビのような形式もあります。建物に備え付けで設計されているところもあれば、個別にプロジェクターをレンタルするケースもあります。
もし、この設備にマッチしていない方法であなたが動画を作ってしまうと、最悪の場合、「結婚式本番で流せない」なんてことになります。それは避けたいですよね。上映できた場合でも、ものすごく見づらいものになってしまったり、伝わりにくいものになってしまうケースもあります。そういった危険を避けるために、チェックしておきたいものを紹介します。それは下記のポイント。
実際に上映される面積のことです。案外小さい場合や、見づらい場合もあります。結婚式用に作られている建物は条件がいい場合が多いですが、普段はレストランをやっているようなお店が結婚式をやっている場合などは注意が必要です。「結婚式の映像を上映するため」に建てられていないので、そこまで良い設備ではない可能性もあるんです。なので、まずは実際にどれくらいのサイズで、どれくらい見やすいのかを把握する必要があります。コレを怠ってしまうとこんなことがあります。
こんなことは避けたいですよね。なので、実際に見えるサイズというのはとても重要なんです。ちなみに、間違っても結婚情報誌の会場写真をアテにしてはいけません。結婚情報誌に掲載されている結婚式のイメージ写真(あの、花とか装飾が箇条なやつ)は合成しまくりです。クライアントから「天井高くしてください」「スクリーン大きくしてください」「広くしてください」「東京タワーが大きく見えるようにしてください」なんて要望に答えてカメラマンが合成しています。ハッキリ言って全くアテになりません。素人が列席で撮影したインスタの写真や、ムービー等を参考にした方がいいでしょう。もちろん、直接現地に行けるならそれに越した事はありません。しかし、遠方の場合などもありますから、その場合は新郎新婦に写真やムービーを撮ってもらって教えてもらいましょう。
これも結構差があります。
まずは大きさ、基本的にプロジェクターの方が大きいです。モニターの方が小さいです。また、上映環境によって見やすさが変わります。たとえば、部屋が明るいとプロジェクターは見づらくなってしまいます。反対に、モニターはテレビと同じなので、自分で発光しているぶん明るい部屋でもそこそこ見やすいのです。結婚式場によってはカーテンを閉じてもあまり暗くならないような構造の場所もありますので、この点には注意しましょう。どうにもならないようなら映像の余興を辞めることも視野に入れたほうが良いと思います。
入力方式と書くと難しそうですが、実は簡単です。要するに「どんな形で映像を結婚式場に渡したら良いですか?」ということ。映像もデータなので、DVDに焼くことも出来れば、USBメモリに入れることもできます。SDカード等のメディアを使うことも出来ますし、パソコンから直接流すこともできます。結婚式場にDVDプレイヤーしかなければ、DVDで渡さないといけませんし、他の形式でも同様です。
結婚式当日にDVDだけ持って結婚式場に行って、いざスタッフに渡したら上映できない。なんてことになったら、もうどうしようもありません。この確認はとても大切なことなんです。確実に確認するようにしましょう。当日よりも前に渡して上映チェックが出来るような場合は、しておいたほうが安心です。
動画には、とってもたくさんの形式があります。わかりやすいところでは、昔のテレビ番組をパソコンやiPhoneやYou Tubeで見ると、左右に「黒い帯」が入りませんか?実は、あれは画面のタテ・ヨコの長さが現在のサイズと違うから起きるんです。ほかにも、圧縮形式や、フレームレートなど、動画には専門的な項目があります。せっかく頑張って作った動画もこの設定が合っていないと残念な結果になってしまいます。
タテ・ヨコの長さが違うものを無理に合わせると、画面の一部が切り取られてしまうので、見せたい部分が見えなくなってしまうこともあります。ちょっと専門的な内容ですので、詳しい友人がいれば一緒に確認してもらいましょう。その際、「なんでも大丈夫ですよ」なんて答える式場があったら要注意です。全く理解していないスタッフが答えているか、なんでも出来る万能の天才かのどちらかです(笑)ちゃんと「最適な設定」を教えてもらいましょう。
例:1080p(1920×1080),30p,mp4等
1080pはタテ・ヨコのサイズ。30pはフレームレート。mp4はデータの形式です。いろんな形式がありますので、要注意です。全くわからない場合は多少勉強が必要になります。
映像を流しながら、自分達で歌う。メッセージを読み上げる。そういった「映像+実演」系の余興の場合、トークや歌の実力が必要になります。特に最近僕がトーク力や工夫の必要性を感じるのがリアルタイムに写真をアップできる「フォトシャワー」というイベント。ゲストがスマホで撮影した写真をその場でスクリーンに転送できるものなんですが、開始前に説明があまりできていなかったりすると写真が全く上がって来ない時間が生まれてしまいます。全く音楽もなく、真っ白なスクリーンを眺める間というのはなかなかに過酷な空間です。そんななか、あなたはなにも出てこないスクリーンを前に、慌てながらトークで間をつなぐ。。。そんなことは誰もしたくないはずですよね。そのため、事前に新郎新婦から前撮りの写真をもらってその写真が流れるようにしておく等の工夫が必要になります。技術的には面白い試みなので、大きなスクリーンがある会場では考えてみるのもありかもしれません。いずれにせよ、入念かつリアルなリハーサルをしておくことをおすすめします。
iPhoneアプリなどの進化によって、スマホ内でも動画が編集できる時代です。「それなら自分でもできるかも」と思ってしまいそうですが、意外にもハードルはたくさんあるのです。もちろん、結婚式場も日々そういったテクノロジーには対応しなくてはいけませんから、携帯で作ったものでも流せるような状況もあるでしょう。しかし反面、肝心の会場の設備と噛み合わず、せっかく作った動画がお蔵入りになるということだってあるのです。
念入りに確認をして、余興に挑みましょう。
KOBATONE 小林嘉明
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