写真を撮る時、カメラマンから「顎を引いてください」って言われますよね。証明写真や成人式の写真で経験があるのではないでしょうか?
とはいえ、顎を引くと二重あごに見えてしまったり、相手を睨みつけているような目付きになることもありますよね?
実はそれ、正しいアゴの引き方で解消することができます。二重あごにもならず、姿勢も美しく見せることができる「正しいアゴの引き方」を紹介します。
今回お届けする内容はこちら
いきなり答えから言いましょう。
正しい姿勢の正し方は以下の手順でできます。
これが正しいアゴの引き方です。頭の引き具合の目安は、耳が肩の真上にくるぐらい。分かりにくければ、壁に背中を当てて、両肩の肩甲骨とこの頭の一番後ろの部分が壁に当たっていることを確認すればOK。
実際にやってみると、頭の位置が少し高くなるため背も高く見えます。顎を無理に下げている感じもせず、二重あご感も少ないはずです。
女性であれば背中のラインも美しく見えるポーズになるので、ぜひ普段から心がけてみてください。
でも、なぜ、「顎を引く」とよく言うのでしょうか?
それについても解説しておきましょう。
顎を引く目的は、もちろん「姿勢を正しく見せる」ことです。ポイントは「見えればOK」ってこと。撮る角度からよく見えるのと、本当に正しい状態は別物なんですね。
通常、ほとんどの人は背中が曲がっている上に、やや顎が前に出るような視線になっています。
日常的に会話している分には違和感を感じません。ところが、正面から写真を撮ってみると姿勢の悪さが浮き彫りになるんですよ。
だから少しでも姿勢を良く見せたい、いい写真にしたい・・・そこで、「顎を引きましょう」なんて指示するわけです。
姿勢を美しく見せるための顎引き。でも、違和感を感じませんか?
なんだか喉のあたりが苦しい感じもしますし、上目遣いで相手を見ているような気もします。不自然と言ってもいいでしょう。
そう、あくまでこれは手っ取り早く姿勢を良く見せる方法。正しくはないんですよね。
まあ、背中が曲がってる状態からさらに顎を引くわけですから、顔は下を向いてしまいます。当たり前と言えば当たり前。
でも、なぜ、そんなアゴ引きが定着しているのでしょうか?
理由は二つあります。
カメラマンの技能は非常にピンキリです。めちゃめちゃうまい人から、ど素人同然の人までさまざまなレベルが存在します。
特に、会話をしながら相手の姿勢をコントロールする技術にはかなり雲泥の差があるんです。うまく相手をコントロールしてポージングしてもらうためには、身体のこを勉強したり、イメージを伝えるコミュニケーション能力を磨いている必要があります。
とはいえ、これはなかなか難しい。カメラだけでも大変なのに、そこまで勉強する人はなかなかいません。
そのため、何も知らず形だけ「顎を引いてください」と言っているケースもあるんですね。
僕も知識不足にならないように勉強だけでもしっかりしておきたいものです・・・勉強すると楽しみが増えるしね。
……ところが、知識があるにもかかわらず仕方なくこの言い回しを使っているケースもあるんです。
それが次のパターン。
多くの場合、人物を対象にした撮影は時間がありません。教習所の証明写真。結婚式の記念撮影。成人式のスタジオフォト。例えを上げればキリがありません。そして、ほとんどの場合、次に誰かが待っていたり、順番があったり、時間制限があったりします。
そんな時間不足の中で正しい姿勢の治し方を教える事は困難です。
なので、最も手っ取り早い方法である「顎を引きましょう」というアドバイスに行き着くことが多くなってきたんです。
姿勢がいいだけで全ての写真が綺麗に取れます。2人だけで撮影するようなポージングを決めた写真だけではなく、披露宴中や挙式中なども美しく写真を残すことができるはずです。
女性は背中のラインが美しく見えますし、同時にデコルテが強調されてバストアップの効果もあります。
男性の衣装も和洋問わず「たくましさ」がある方が似合うようにデザインされています。要するに姿勢が正しく、胸が張っている状態のことです。
男女問わず、覚えておくとお得ですね。
頭を後ろに引く姿勢の正し方は普段から心がけましょう。
というのも、頭が前に出て背中が曲がっている状態では、顎が伸びているような姿勢になります。その状態で自然と脂肪がつくと、姿勢を正した時に顎の下に肉が余ってしまい、二重あごになりやすくなります。
普段から正しい姿勢を心がけることで、顎に余計な肉をつけず、さらに二重あごが防止できるでしょう。
余談
姿勢が正しいと認知機能や集中力がアップすることも確認されています。正しい姿勢は脳への酸素供給がスムーズになるため、脳機能がアップするんです。簡単に言えば頭が良くなるってこと!
いいことずくめですね!
いかがでしたか?
結婚式の現場ではなかなか時間をかけて説明してもらえない「姿勢の正し方」をお届けしました。
是非、普段から心がけて、美しいスタイルを手に入れてください。
KOBATONE 小林嘉明
This website uses cookies.