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結婚指輪のオススメな選び方|結婚式のカメラマンが実際にお店に行ってみた

カタログを見ても、サイトを見ても、正直どれがいいのかわかりません。

結婚指輪選びって、難しいですよね。実感がわかないというか、しっくりこないというか・・・普段からジュエリーを身につける人なら「これかわいい!」ってすぐに反応できるみたいなんですが、僕には正直わからないものでした。あなたもそんな状態ではないですか?ましてや、普段の何気ない指輪ならいいですが、結婚指輪ともなると値段も結構しますし、考えることがたくさんありますよね。そこで、現在進行形で自身が結婚準備中のウェディングカメラマンである僕が幾つか指輪屋さんに行ってみた現在で思うコツなんかをお伝えしたいと思います。

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結婚指輪はどれが良いのか?どれが悪いのか?それすらわかりませんでした。

僕は結婚式のカメラマンをしているので、職業柄たくさんの結婚指輪や婚約指輪を見ます。なので、メジャーなブランドさんなら大概見たことありますし、リアルな「実際に使われている結婚指輪」ならたくさん見ています。しかし、自分の結婚指輪をどうしようか考えた時に色々わからない事に気がついたんですよね。例えば、僕は普段から指輪を付ける習慣がないので、似合う指輪がわかりませんし、使い心地もわかりません。また、そういう要素が指輪屋さん的にどうなっているのか?そういう考え方の軸みたいなものもわからない状態だったんです。

僕の奥さんもあまり指輪をつけるような人ではありません。なので、二人共知識がないんです。そこで、実際にお店に行ってみることにしました。とりあえず、有名な指輪屋さんがたくさん集まっている場所、「銀座」で幾つかお店の中に入ったり、接客を受けてみたりしました。さらに、知り合いの「元・指輪屋さん」のカメラマンにオススメのお店を聞いてそのお店にも行ってみたんです。そこでわかったことをお伝えしますね。

結婚指輪のブランドは3つくらいは見たほうがいい

そんな感じで、指輪の知識がほとんどない状態から僕たちは指輪探しをはじめました。幾つか回ってみて僕が思ったのは「3店くらいは回った方がいいな」ということ。正直なところ、まっさらな知識の状態で行った初めてのお店は「へえ〜、そうなんですね!」の連発な感じです。新しい知識なので、とにかく新鮮。自分の中に新しい基準ができるわけですね。言ってみれば「結婚指輪観」の原点になります。そう考えると最初のお店はとっても大切ですよね。ちなみに、最初に接客を受けたお店はとっても丁寧な接客をしてくれました。あの有名な「ヨンドシー(4℃)」さんです。素晴らしい対応だったのでお伝えしておきます。

いろんな方がつぶやいてますが、ヨンドシーさんは接客がめっちゃいいことで有名みたいですね。僕も後日奥さんからツイッター送られてきて知りました。

でもね、ぶっちゃけこの時点では結婚指輪ってどれが良いのかわからないんですよ。もちろん、接客はめっちゃいい人だったのでテンションは上がっているんですが、自分のなかに基準が1つしかない状態なので、比較もできない。直感がよっぽどすごい人なら决められると思いますが、僕達としては決定打にはまだ出来ない状況だと思いました。

そして、二つ目。どこに行ったかは伏せさせてもらいますが、有名なブランドさんです。コマーシャルもたくさんしてます。マーケティング的にはハイブランド感を打ち出しているタイプだと思います。一つ目のヨンドシーさんと比べるとラインナップはやっぱり全然違いました。ヨンドシーさんは主力のラインナップを僕達に合わせて見繕ってくれて、5〜6種類くらい紹介するようなスタイルでしたが、こちらはたくさんあるデザインから「お好きにどうぞ」といった感じ。30種類以上はあったかな?もちろん、販売員さんによって左右される部分でもあるので、実際にご自身でお店に行って感じてもらうのが一番だと思います。ブランドさんのためにも鵜呑みにはしないで欲しいのですが、とにかく「お店によってスタイルが全然違うんだな」とわかったのがこの二つ目のお店。

三つ目のお店はクアラントットさん。こちらはオリジナル性が高いおしゃれ指輪を作っている職人さんのお店という感じ。ここも接客が素晴らしかったです。ダイヤなどの石が入っていないようなタイプの指輪をメインで紹介してもらったのですが、今までの二つのブランドともまったく違いオリジナル性がハッキリとわかりました。イタリアにも職人さんを抱えているそうで、イタリアでしか出来ないデザインもありました。

ここまで、3つのお店を回ってみましたが、3つとも違うテイストのお店です。3店くらい回ってだいたい100種類くらいは指輪を見たと思います。まあ、もちろんチラ見だけのもありますよ。ちゃんと説明してもらったのは15個くらいかな。で、大切なのはこれくらい回ったら僕でも「ああ、こういうやつが良いのかな?」ってわかってきたんですよね。なんとなく、指輪ってこういうもの。という像が見えてきた感じです。数をたくさん見ることで自分の好みがぼんやり見えてきます。僕はわりとこの手のセンスが鈍い方だと思うので、大体の方が3店くらい回ればわかるんじゃないかな?なんて思うわけです。

違うイメージのブランドで3店行くのがオススメ

今回行ったのは全部違うイメージのお店です。個人的なイメージかもしれませんが、ヨンドシーさんは若い人からオトナの方まで幅広く身につけているイメージがありますし、お店自体もジュエリー屋さんらしい明くてかわいい店内です。案内してくれた店員さんも女性の元気な方でした。二店目はわりとハイブランドな大人向けブランドでしたし、三店目のクアラントットさんは作家さんが作るオリジナル系の指輪というイメージのお店です。

似ているブランドイメージのお店に行くよりも、幅をもたせたほうが色々な指輪が見られますし、色々な考えが聞けます。なので、個人的には違うブランドイメージのところに行くのがいいんじゃないかな。と思うわけです。もちろん、狙っている範囲が明らかならそこを目指したほうがいいと思いますよ。でも、僕のように「まったくわからない」人はいろんな話が聞けたほうが立体的に理解できるので、違うブランドに行ってみるのがオススメです。

接客もお店によってまったく違います

接客もまったく違いました。実は僕たちはヨンドシーさんに行く前にまず、有名で大きなブランドのお店の中をウロウロしてみたりしたんです。そしたら接客で声をかけてくれるお店とそうでないお店があることに気が付きました。こういう部分って接客に対する考えが出ますよね。単純によく声をかけてくる店がいい店だ、というわけではなく、声掛けをしないで自由に見させるのもブランドのマインド次第だと思います。例えば洋服屋さんだって、声掛けして欲しい人とそうでない人がいますよね。アーバンリサーチ(URBAN RESEARCH)さんも「声掛け不要バッグ」を作ったりしてますし、指輪も同じなのかもしれません。

結婚指輪は実際に着用してみないとわからない

洋服屋さんの話を出しましたが、指輪選びも服と同じだなと思った部分があります。それは、実際に付けてみないとわからないっていうこと。自分が選んで、『自分に似合うと思う服』と、『実際に自分に似合う服』って違う場合がありますよね。それと一緒で、実際に自分の指に付けてみないと似合う指輪かどうかはわかりません。肌の色や、つけ心地など、いろいろな要素があることを指輪屋さんも各店それぞれで教えてくれるので、実際に試着させてもらいながらみてみるといいでしょう。

でも、試着って緊張する人もいますよね。高いものですし、気軽に「着けてみたい」なんていいにくいものです。実際、僕も普通の洋服屋さんですらあまり試着できない人間です。小心者でしょ?(笑)でも、意外なほどに指輪屋さんは「試着しますか?」と言ってくれますよ。反射的に「あ、いいです。」なんていってしまいそうになりますが、そこは一度試着してみましょう。きっと思っていたのとイメージが変わりますよ。

指輪屋さんならではのリアルなケーススタディができる

僕は仕事柄、手をつかうので、邪魔になったり周りのものに当たったりしないかがとっても大切になります。店員さんに話を聞くと、指輪の形状でそういった条件が変わることも説明してもらえます。また、細すぎる指輪は重いものを運ぶときなどに変形してしまうことも教わりました。実際に試着してみて、自分の職業や生活と照らしてみる作業はとっても大切です。それこそ、指輪屋さんじゃないと知らないようなリアルな体験談や、他のお客様から寄せられたお直しの依頼の事例なども教えてくれたりします。偏見を持たずに、まずは試着してみることが大切なんじゃないかな、と思いますよ。

もちろん、つけると欲しくなってしまうポイントもありますし、それが狙いで試着をおすすめしてくるケースもあるでしょう。ですが、付けてみないと人によって手が違うので、似合うかどうかも、自分の生活にあっているのかもわかりません。オススメには乗ってみましょう。高い買い物なので、お店側もその場で「買ってください」オーラは出してこないですよ(笑)

肌の色に合っているかも試着しないとわからない

同じ指輪でも、素材や加工の違いによってまったく違う質感になったりします。指輪ブランドのサイトを見てみるとだいたい指輪だけの商品写真が置かれているので、なかなか手につけたイメージはわかりませんよね。しかし、実際に手につけてみると「思っていたのと違う・・・」なんてこともたくさんあります。実際、僕も金色の指輪は以前まで趣味が悪いとすら思っていたんですが、選んでいるうちに金が好きになりました。いまでは金ばかり好みに入ってきています。

販売員さんに自身のブランドのイメージを聞いてみる

接客を受けている中で、ブランドのセルフイメージを聞いてみることも大切だな、と感じました。指輪屋さんはいろいろなブランドがあります。例えば高級志向で比較的大人な層が購入するものから、ファッションとして若い人が身につけるジュエリーとして販売しているブランドまでポジショニングが違います。実際にその説明を真に受ける必要ないんですが、自身のブランドが業界でどんな立ち位置なのかを聞くことで、そのブランドの特色が浮き彫りになります。これを聞いておくと、ブランドに対するイメージがわかりやすくなる発見をしましたよ。

指輪のサイズは各店で測ってみよう

指輪のサイズには二種類あるそうです。JIS規格で決まっているサイズと、ジャパンカスタムサイズと呼ばれる規格があるそうなんですね。その為、というわけではないと思うのですが、各店で測ってみた指輪のサイズが結構違いました。僕は振り幅が1号分、奥さんは2号分ありました。これは、指輪屋さんによって「サイジング」に対する考えが違うためではないかな、と思います。クアラントットの方が言っていたのですが、「指輪はジーンズのようなもの。タイトにスキニーにするのを好む人もいれば、ダボッとオーバーサイズが好きな人もいる」んだそうです。つまり、ブランドによって「コレくらいのサイズ感で着けてほしいな」という想いがあるのかもしれません。

それも含めてサイズ測ってもらうのは各店でやってみるのをおすすめしますよ。測りながらも話を聞けるのでたくさんの発見があります。

ブランドはどうしますか?という悩み

指輪のブランドはたくさんありますよね。人によっては正直迷ってしまう部分でもあると思います。そこで、ここでは僕なりにブランドに対する考えをお伝えしようと思います。

時代によってブランドにはいろいろな意味があります。わかりやすいのは昔からあるもの。「ステータス」です。例えば、「男ならロレックスの腕時計がいい」とか「高級車に乗ることこそが成功の証だ」というようなステータスを示す為のアイテムとしてのブランド。商品に置き換えてもいいかもしれません。「いつかはセレナ」なんてCMで聞きませんでしたか?幸せや成功が「良いブランドのいい商品を買うこと」と結びついていたわけですね。

しかし、時代とともに徐々にこのマインドはシフトしてきています。だんだん、「その商品で何をするか」になってきたんです。コマーシャルの例で言うなら「モノより思い出」です。そのアイテムを手に入れることで、「楽しく家族で旅行ができる」「美味しいものを食べられる」とか「体験」にシフトしてきたんですね。コマーシャルの話をすると企業側の販売戦略の話かと思われるかもしれませんが、実は逆です。彼らは「売れるから」この戦略を取っているわけです。つまり、市場側である僕達のニーズがあるからこの売り方をしているのです。僕達自身の思いを明らかにするために知っておいてもいいかもしれませんよ。

そしてブランドの意味の最後の1つは、「背景」や「製作者」の存在です。例えばアップルの製品は「ジョブズが作ったから。」という理由で買う人が一定数います。これはアップル製品の背景や、ジョブズのストーリーに惹かれて買っているわけですね。彼らからするとiPhoneはただのiPhoneではなく、「ジョブズが異常なまでのこだわりを込めて設計してきたアップル製品の中の1つ」であり「アップルやジョブズの今までの製品に対するマインドが詰まった製品」なんですね。つまり、モノの性能以上にその背景に意味があって購入しているのです。

これは指輪に置き換えれば、単純にハイブランドだと世間で思われているものよりも、「それがどんな意味を持つのか」「誰が作ったのか」といった部分が大切になってきているんじゃないでしょうか。

僕は、結婚指輪はストーリーが大切だと思う

結婚指輪においてはこの部分がめっちゃ大きいと思います。だって、言ってしまえば「機能」はありません。指につける輪っかです。でも、そこに意味を見出すから僕たちは結婚指輪が欲しいわけです。指輪を見るたびに「結婚したんだな」という気持ちや、相手への気持ちを確認できる。みないな意味は僕達の心が决めます。僕達の心が価値を感じるのはそこに背景やストーリーがあるときです。だから、結婚指輪にはストーリーが大切だと思うんです。

ちょっとピンときませんか?そしたら「プロジェクトX」を思い出してください。

ある企業が出している商品があって、世間の情勢の影響で経営難に陥ってしまった。創業者達は新しい方法を模索し続けるが失敗の連続・・・もう廃業しかないと思った時、諦めなかった社長の起死回生の案で大逆転、その商品は伝説の商品になった。。。

みたいな話を聞いたら、誰でもその商品とブランド好きになりませんか?(笑)そういうことです。僕達が商品を好きになるにはその背景がとっても大切だと思うんです。

例えば、指輪ではこんなストーリーが考えられますよね。

  • ブランドのストーリー
  • 商品のストーリー(開発秘話的なやつ)
  • 2人で選びに行ったストーリー
  • 店員さんとの相談するストーリー
  • 指輪を作るストーリー
  • 指輪を渡す時のストーリー
  • 指輪に刻まれた生活のストーリー(買ったあと)
こんなところでしょうか。例えば指輪選びだって1つの背景になります。「一緒に悩んで决めた」というだけで思い出になりませんか?それだけで価値になりませんか?ケンカだって1つのストーリーですよ。言い換えれば「思い入れ」が出来ていくことです。だから、現時点で価値が感じられなくても、価値はついていきます。問題はそこまで意識して買うことじゃないでしょうか。特に買ったあとのストーリーなんてこれからずっと続いていきますからね。どんどん大きくなっていくものだと思うのです。指輪選びはその最初の一歩のようなものだと思います。

結婚指輪のアフターケアは見落としがちだけど大切

指輪屋さんに行って初めて知ったのはアフターケアの存在。人間の指は時期や生活によってサイズが変わってしまうそうです。びっくりしたのは季節でも指のサイズが違うという話。人によるそうですが、夏場は水を飲んでむくむので指が大きくなるそう。購入したあとでも、「あ、ヤバいくらいキツいな」みたいにサイズが合わなくなったら、それに合わせてサイズ調整がかけてもらえるんですよね。初めて知りました。ただ、デザイン上かけにくいものや、負担の大きいものがあるそうなので、そのあたりも店員さんに聞いてみるといいと思いますよ。

ちなみに、指輪のサイズ変更は指輪を何処かで切って、継ぎ足したり、抜いたりして行うそうです。

あと、ダイヤなどの石が入っているものも長年使っていると指輪側の台座が歪んできて石のホールド力がなくなるそうです。その場合にもアフターケアしてくれる場合もあるようなので心配なら確認してみましょう。もちろん、お店によって違います。

結婚指輪は購入から納品までの期間や関連のサービスも差がある

基本的にどこのブランドさんも注文確定から1ヶ月半〜4ヶ月で仕上がるそうです。「注文確定から」なのでその前に悩む期間を持ちたいなら余裕を持って探したほうがいいですよ。基本的に刻印を入れたり、石を入れたりすると時間が延びます。

ブランドによってはプロポーズ用や結婚式用に「サイズがあれば」すぐ用意してくれるものもあります。そして、結婚式で使い終わったら刻印だけ後で入れる、みたいな対応もしてくれるケースがあるそうですよ。「もう間に合わないからなあ」と思っていた方も、諦めずに一度確認に行ってみてはいかがでしょうか。

まとめ:とりあえず3店くらいは行ってみよう

いかがでしょうか。僕もまだ行きたいお店に全部行けているわけではないので、行ったらまた記事を上げたいと思いますが、今のところ感じた部分を書かせて頂きました。たくさん周るのは大変かもしれませんが、場所によっては密集しているので短い時間に周ることも出来ますよ。オススメは「銀座」です。ホントに密集してます。ドレス屋さんなんかもたくさんありますので、結婚式する人は他のアイテム選びと合わせて行くのもいいかもしれませんよね。最後にポイントまとめておきましょう。

  • 三店舗くらいは回ってみる
  • できれば違うジャンルで
  • 業界内のイメージを聞いてみる
  • とにかく試着
  • 商品やブランド背景を聞いてみる
  • アフターケアも確認

こんな感じでしょう。

ぜひ、あなたの結婚指輪選びの参考にしてみてください。

KOBATONE 小林嘉明

yoshiaki-kobayashi

結婚式の写真屋さんをしています。小林嘉明(こばやしよしあき)といいます。KOBATONE(コバトーン)というブランドを立ち上げて写真を撮影しています。サイトを通してこれから結婚する人へ情報提供をしています。

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