修正できるから、は要注意!結婚写真を修正前提で選んではいけない3つの理由

修正ってなんだか簡単にできそうなイメージがありませんか?スマホのアプリですらすぐに写真が修正出来る時代ですから、それも当然です。しかし、結婚写真を選ぶときにも色々な問題を「後で修正すればいいか」なんて思ってしまうとちょっと危険かもしれません。早速解説しましょう。ちなみに、この記事は「撮影前」の新郎新婦に向けてお伝えする内容です。撮影を終えられて内容に満足ができず、「修正を入れたい」という要望の方の参考にはならないのでご注意ください。

さり気なく自然に見える修正ほど難しい

難しい

あなたが望む修正というのは、基本的に自然なものですよね。あからさまに「直した」感がにじみ出ていると逆に悲しいものです。プリクラのようになってしまうのは嫌でしょうし、芸能人のインスタで度々話題になるような「時空が歪んでいる」なんていうのは論外です。あくまで「もともとそうであったかのように」直して欲しいですよね。しかし、それにはものすごい技術と手間が必要になるのです。知っていましたか?

補足:「修正」という言葉は写真においていろいろな意味を持ちます。ここでは、細く見せたりするために加工することや、大げさな肌への加工を指してお話します。「整形」や「工事」と言ってもいいようなニュアンスの内容でお話します。会社によっては「仕上げ」と呼んだりするケースがあります。

修正は基本的にお絵かきと同じ

ちょっと強引な言い方かもしれませんが、修正というのは基本的に「お絵かき」と同じだと思っていただいていいと思います。もちろんデジタルのデータ上で行うので、パソコンが見えないところで複雑なことをしているのですが、写真を撮影した時点では「なかった」ものを「ある」ようにする作業なので根本は同じです。例えばニキビを消すにしても、ニキビがあった部分に「ニキビがない状態の肌」を作っているわけです。そして、その境目を自然にわからなくすれば完成です。何かを消すにしろ増やすにしろ、もともとは存在しないものを継ぎ足す必要があり、それを自然に見せるために「お絵かき」をしているのです。

補足2:「レタッチ」という言葉はちょっと修正とニュアンスが異なります。例えば写真を明るくしたりするような補正をレタッチという言葉で呼ぶ事が多いように感じます。このあたりの言葉はとっても種類が多いので、会社ごとのニュアンスを読み取ることも大切になります。

プリクラやアプリは塗りつぶしてごまかしている

自然に見せるためにはそれなりに技術が必要です。プリクラやアプリはコレを自動でやりますが、かなりの力技で行っているのです。例えば、きれいなガラス板の上にザラメを置いたらすぐにどれがザラメか判断がつきますけど、砂場の砂の上ならわかりませんよね。それと同じように「そもそもの画質」をある程度落とすことでそれっぽく見せているのです。

もし、あなたが「え?アプリでもキレイじゃない?」と思うのであれば、アプリでやればいいのです。今や自分で出来る時代ですから。

実は、プロに頼む事が問題

問題は、プロに頼んでしまうことです。複雑な問題なので箇条書きでまとめました。

  • 依頼者(お客様)側がなんでも出来ると思っている
  • しかも簡単だと思っている
  • 実際は非常に難しい作業
  • なので、完成状態の折り合いがつかない
  • 作り直しが頻発して、お互いが疲弊する
簡単だと思っているけど、難しいんですよ。というのは上でお話した通りです。実際にはレタッチャーと呼ばれる専門職の方がいるほどの仕事ですから、カメラマンが片手間で出来るような仕事ではないのです。しかし、修正に関する知識がカメラマンにあったほうがいいのも事実で、やろうと思えばある程度できてしまうのです。例えるなら、外科医の仕事を看護師は理解してますが、看護師が執刀することはないですよね?そんなのめちゃくちゃ怖いじゃないですか。そんな感じです。難しいのは、どこまでを自身のサービスにするのか?という規準です。簡単な注射ならやってもいいけど、手術はダメ、みたいな境界線が人によって違うことなんです。プロもピンキリです。ものすごく高い技術を持っている人から素人以下の人までいます。そのため、基準がバラバラになってしまうんですね。

人の欲は無限です

また、この基準を難しくしている原因としてお客様の「欲」があります。例えば、スリムに見せる修正をしたとしましょう。これは嬉しいかもしれませんが、はたして「どこまで細くなったら満足ですか?」という問題になるのです。どこまでも細くなりたいのが人間の心理だと思いますが、さすがに不自然という範囲があります。でも、その境界線って人によって違うんです。これは細さだけじゃなく、肌のキレイさ、足の長さ、ドレスの形、胸の大きさ、全てに言えることです。つまり、この折り合いは永遠につかない問題なんです。

「修正に頼るプロカメラマン」が原因の場合もある

カメラマンからしても、修正というのは魅力的な場合があります。ある程度適当に撮影してもあとでどうにか出来るのですから、そこに頼ってしまうわけですね。しかし、これはかなりマズい症状です。こうなってしまったカメラマンは「真剣に撮影すること」を忘れてしまいます。当然ですが、そうなってしまった場合どんどん腕前は悪くなります。適当な姿勢で挑むのがクセになっているほどたちの悪いことはありません。

彼らの多くは修正を受け付けています。しかも格安で。でも、よく考えてください。非常に時間のかかる難しい作業です。それを格安で受けている時点で技術力はたかが知れているのです。撮影を依頼するのはかなりギャンブルな面があることを考慮する必要があります。

補足しておきますが、「修正を受けつけている=悪い」ではありません。ちゃんと撮影をした上で修正をしてくれるところもあります。誤解なきようお願いします。

修正した写真、その写真ってあなたですか?

修正した写真はあなたですか?

これは僕の考えですが、結婚写真は「記録性」がとても大切です。どんな2人が、どんな人達に囲まれて、どんな場所で結婚式をしたのかを残すものだと思うからです。だから、正直修正に対しては疑問があるんです。だって、果たして「顔が違う写真」が「あなたの結婚式の写真」といえるでしょうか。そりゃあ、僕だって人に自分のスタイルよく見せたい気持ちはあります。だから細くしたい気持ちもわかるし、レタッチして欲しい気持ちもわかります。でも、それって「写真である必要」がないと思いませんか?絵でもいいですよね?

極論すれば、モデルさんにでも衣装着てもらって顔だけ自分を合成すればいいじゃないですか?そういう話になってしまいます。でも、それじゃ意味ないんですよね。だから、カメラマンは修正をなるべく少なくする技術が必要だと思っています。「撮る角度」や「光の具合」や「表情」で修正が必要ない写真を作っていく能力が必要だと思っています。もちろん、どうしようもない時はあります。アクシデントがあるのが結婚式ですから。そういう場合のフォローとして少しの修正はしてもいいと思いますが、基本的に僕は修正を極力しない派なのです。

まとめ:修正を容易に考えるべきではない3つの理由

  • 顧客側が簡単だと思っているが、実はいろいろな条件が必要な作業である
  • 修正の具合の折り合いがつかない
  • 修正しすぎた写真は「あなたの結婚式」の写真ではなくなってしまう
いかがでしょうか。それでも直したい、という方もいるでしょう。その場合はレタッチをやってくれる会社もあるので、探してみることをおすすめします。
 
KOBATONE 小林嘉明

結婚式のプロカメラマンとフォトグラファーと写真家の違いって何?

何が違うの?そんな疑問はないですか?

結婚写真の情報を調べていると、サイトによって「フォトグラファー」表記のところと「カメラマン」表記のところがあります。いったい何が違うんでしょうか。実は、カメラマンにしかわからない変わったこだわりがあったのです。

カメラマンとフォトグラファーは日本国内では基本的に同じ意味

まず、一般的な、辞書的な意味合いではこの二つの名称は同じ意味です。どちらも写真を撮るプロとして使われる言葉です。しかし、カバーしている範囲が若干違います。

カメラマン

写真だけでなく、動画のカメラマンを含みます。つまり、カメラを扱う人全般を指す言葉です。ちなみに、動画のカメラマンはウェディングの現場では「ビデオさん」「ムービーさん」「ムービーのカメラマン」なんて呼ばれます。

フォトグラファー

「フォト」は写真のことなので写真のカメラマンのことだけを指します。動画のカメラマンを指す言葉では、似たような言い方として「ビデオグラファー」という言い方もあります。

海外では意味が違います

主に英語圏ではちょっとニュアンスが違います。写真のプロは全てフォトグラファーと呼ばれます。カメラマンというと、カメラ関連の技師を指すので「写真を撮る人」というニュアンスではなくなってしまいます。

一部のプロは写真に対するスタンスを分けるために言葉を使い分ける

ここまでは辞書的な意味の話でしたが、ここからはプロの間で使われているニュアンスを紹介します。といっても一部のプロだけなので、一般的な話ではありません。中にはこういう気持ちを込めて呼び分けている人もいるよ、という話です。カメラマンと話す時の参考にでもなれば幸いです。

カメラマンより、フォトグラファーになれ

ただカメラの扱いに長けた人を「カメラマン」といいます。フォトグラファーとは、もっと全体を意識してディレクションできる能力を有している人を指したりします。具体的に言えば、機材やメカが好きでカメラを上手に扱える人がカメラマンです。指示された内容を、ただ写すだけ。そういうニュアンスです。フォトグラファーとは、もう少し自分の感性やコミュニケーション能力がそこに含まれます。結婚式の現場では、被写体でありモデルである新郎新婦とコミュニケーションを取る必要があります。もちろん、そこで信頼関係が構築できればいい表情を引き出したり、難易度の高いポージングに挑むことが可能になります。そして、ただ写すだけではなく、そこに自分の感性を取り入れることでより豊かな写真が撮影できます。晴れた外のロケーションで飛び跳ねるような写真なら明るめに撮影したり、新婦の手紙のような真面目なシーンでは落ち着いたダークなトーンで撮影したりすることです。

もちろん、そのためにはカメラが扱えるのは前提条件となりますから、フォトグラファーはカメラマンよりもすごい存在ということになります。

写真家とは

じゃあ、写真家って呼ばれる人はどう違うのでしょうか?ここからはその話をしますね。

商業写真と芸術写真

結婚写真というのはとってもきれいな写真を撮影するので芸術だと思われる方もいるようなのですが、「商業写真」と呼ばれるジャンルの一つになります。世の中の写真は大きく二つのジャンルに分かれていて、この「商業写真」と「芸術写真」があります。それぞれ説明しましょう。

商業写真

クライアントが存在して、「〇〇な写真を撮影して欲しい」という依頼に対してそれを叶える撮影をすることです。つまり、結婚写真なら新郎新婦というクライアントから「結婚式の写真を残すこと」を依頼されてそれを叶える撮影をしています。同じように、雑誌社のカメラマンや、報道カメラマン、子供写真スタジオのカメラマンもすべて商業写真のカメラマンということになります。言うならば、依頼を叶える「職人タイプ」のプロです。

芸術写真

字のごとく芸術面が価値の写真です。「写真家の表現したいもの」ありきで作品が撮影されます。そしてそれに魅力を感じた人が買うタイプの写真です。つまり、商業写真とは方向性が全く逆なんですね。アラーキーさんとか、うめかよさんとか、世間的に有名な写真家さんは作品を写真集で発表してそれを買ってもらっているのでこの写真家タイプにあたります。つまり「芸術家タイプ」のプロです。

確実さが求められるのが商業写真

写真のジャンルによりますが、商業写真と芸術写真の大きな違いは「確実さ」を求められるかどうかです。商業写真は依頼を受けて撮影をするので、極力確実に撮影できないといけません。もちろん、自然環境や人間などの予測できないものを撮影するので、その確実さは100%ではありませんが、ほぼ確実に撮れるようにするのが仕事です。

対して、芸術写真に確実性はそこまで必要ありません。もちろん、狙った瞬間を撮れる必要はあるので、そういう意味では必要ですが、クライアントがいるわけではないので撮影できなくても自分が悔しいだけです。

カメラマンのジャンルごとに中間層が存在する

カメラマンジャンル

実際にはハッキリと2種類に分けられるわけではなく、職種によって色々なスタイルに分布するように思います。例えばファッション誌などを撮影しているカメラマンはかなり芸術写真寄りな存在です。広告を「クリエイティブ」なんて呼んだりするくらいなので、カメラマンの創造性を求められる仕事でもあるのです。

ちなみに、表はものすごくざっくり書いたので、あんまりツッコまないでくださいね。イメージです。イメージ。

つまり、フォトグラファーはカメラマンよりも芸術写真寄りの存在

写真家ほどにはなりませんが、ウエディングのフォトグラファーはハイレベルになるとかならず「特色」が出てきます。自身の考えや哲学が写真に端的に現れるんですね。しかし、「新郎新婦を撮影する」という面からは絶対に離れないので、商業写真の考えがベースにあるのです。

いかがでしょうか。カメラマンとフォトグラファー、そして写真家の違いを感じていただけたら幸いです。世間的にはそこまで認知されていませんし、プロの間でも定義されているわけではありませんが、もやっとこんな感じで捉えている人は多い概念です。参考にしていただけるとカメラマンへの理解が進むと思います。

KOBATONE 小林嘉明

結納とは?する?しない?両親への確認や意味を実例交えて紹介!

プロポーズが終わったら、結婚式。と思いがちですが、その前に「結納」というイベントがあります。言葉は聞いたことがあるけど、よくわからないイベントですよね。今回はそんな結納に関しての話をお伝えします。

結納とは、2つの家をつなげる儀式

そもそも結納とは、二つの家が新しく婚姻関係を結ぶために、男性側の家族が酒肴の現物を女性のもとへ持っていき、女性側の家族は料理を出してもてなす事を言います。

といっても、時代の流れとともにだんだん現代化しており、最近では「結納の品を男性の家が用意して女性の家へ贈り、女性側の家もまたそれに応えるようなイベントをすること」が多いです。

結納をするのは全体の10%程度

割合減少

ゼクシィトレンド調査2017首都圏版調べによれば、下記のような調査結果が出ています。

  • 結納のみ行った・・・3.5%
  • 結納と顔合わせ食事会を行った・・・7.6%
  • 顔合わせ食事会のみ行った・・・83.1%
  • どちらも行っていない・・・5.5%

つまり、結納を実施している家庭は全体の10%程度です。2011年には20%くらいの割合だったので、6年で半分になったと言えます。どんどん減少傾向にあります。

結納をするか否かは地域性がかなり強い

上記で紹介したのは首都圏の情報なんです。実は地域が違うと結納の実施率がかなり変わってくるんですよ。例えば、全国的にも多い割合を示すのが福島と九州で、どちらも30%程度の家庭が結納をしているようです。では、首都圏から離れれば離れるほど多いのかというとそうでもないんですね。北海道は全国でも最低の7%を記録しています。

ではなぜこんな差が生まれるのか?それは地域性によると思われます。地域全体が「結納はするべき」という風習を持っているか、またその根付き具合が強固であるかどうかで割合が変わっているのです。

実際に結納をするならどうしたら良い?

結納の地域性

結納の形態は時代によって、または地域によって独自に変化しているようです。具体的には結納で納める贈り物が違っていたりするとか。そのため、結納が根付いている地域では地域性に合わせて行うことが多いですが、新郎新婦の実家が全く違う地域だとすこし複雑です。そこで、大きいホテルなどでは「結納プラン」などが用意されている場合があります。ホテル側が結納品などの手配や儀式の進行を含めて手伝ってくれるので非常にスムーズに結納が可能です。

結納のいいところは?

「結婚するんだな」という気分になれた。覚悟が決まった。などの意見が多いそうです。結婚式も同じですが、一連の儀式を通して「気持ちを切り替える」効果が大きいと思います。婚約、結納、結婚式と順番に行うことで気持ちができていくというのが大きなメリットと言えます。

結納のデメリットは?

結納をしない人の意見は、大きく二つで「堅苦しいから」そして「お金がかかるから」です。男性側の家から渡される結納金はキリの良い数字が良いとされ「100万円」が包まれたりします。しかし、若年層の収入は低下していますから、そんなに大きなお金を動かす余裕もありません。ましてや、そのあとに結婚式を予定するなら尚更です。最近では額を変動させて「50万円」にするなどの対応もあるようですが、いずれにせよ大きい金額であると言えると思います。

結納する?しない?はどうやって決める?

地域によって特色があるので、新郎新婦が二人共同じ地域ならいいですが、違う地域の場合ご両親の常識が違う場合があります。まずはそれぞれの親に「そもそも結納についてどう思っているか?」を探ってみるのがいいでしょう。近年の減少傾向の要因の1つとして、親もまた「あんまり必要ない」と考えている背景もあります。なので、まずは話をしてみましょう。案外すんなりまとまってしまうものです。

「顔合わせ食事会」でお互いの家に話してもらうのもアリ(体験談)

僕も昨年、「両家の顔合わせ」をしました。そう、結納はしてません。結果的にしてないんですけど、実際顔合わせ食事会のときまではどうなるかわからなかったんです。うちの父は九州の人なのでわりと結納文化がある地域の人です。事前に話を聞いたらそれなりにやるつもりのようでした。ここで難しいのが、僕から「新婦さんの家は結納しなくていいって言ってるよ」と伝えても「それはお前に気を使ってるんだ」「あてにならん」という反応になってしまう点(笑)まあ、よくある話だと思います。

鯛

そこで、顔合わせ食事会をして両家の父同士で話してもらうことにしたんです。「結納ですが、もしそちらが良ければちゃんとやろうと思うんですが、いかがですか?」と僕の父。しかし、あっさりと新婦父は「いや、そんな堅苦しくしなくても大丈夫ですよ。大変ですしね。」と一言。両親たちもみんなで「時代も変わりましたねー」なんていいながら笑っていました。そんなものです。

僕達自身はやってもいいし、やらなくてもいい考えでしたので、こういう流れにしました。もし、やることになっても「人生の面白い経験値」として捉えるつもりだったんですよね。結構自由なカップルなもので。だからもし、そういう意味でやってみたいと考えている人がいたらご両親へもう少しアグレッシブに攻めてみてもいいかもしれませんよ。「結納しよう!」って(笑)

まずは二人で話し合い、その後両親に確認をしよう

いかがでしょう?結納はいろいろな考え方があるので、まずは2人で話し合ってみましょう。そして、そのあとご両親へ探りを入れてみるのがいいと思いますよ。

順調に結婚準備が進むことを応援しています。

KOBATONE 小林嘉明

追伸:結納の時に家族で記念写真を撮っておくととってもいいですよ。カメラは忘れずに持参しましょう。

クラスカの写真展示ウェディングがオススメなのでプロカメラマンが紹介します

すごいです。この結婚式。

なんと、会場の装飾のメインが写真なのです。普通だとお花とかがメインになるような部分が写真なんです。写真が好きな人だけでなく、シックに結婚式の雰囲気を作りたい方や、従来の装飾にそこまで魅力を感じない、なんて方にもおすすめしたいです。それだけじゃわからないと思うので、早速詳しく紹介しますね。

クラスカさんの「CLASKA WEDDING WAY」というイベントに参加してきました

こんにちは。ブライダルフォトグラファーの小林嘉明です。先日、結婚式場で有名なクラスカさんのイベントに参加してきました。クラスカさんの公式サイトによるとこんなイベントです。

CLASKA が提案するウェディングの新しいスタイルをご体験いただけるイベント「CLASKA WEDDING WAY」の第二弾を、フローリスト「密林東京」と富士フイルムイメージングシステムズ「写ルンです」とのコラボレーションで、2018年1月14日(日) に開催します。

情報源: CLASKA WEDDING WAYwith 密林東京 & 写ルンです2018月1月14日(日) 開催 | PLANNER’S BLOG | WEDDING | CLASKA

今回僕はカメラマンとしてではなく、一組の結婚するカップルとして参加してきました。きっかけは僕の奥さんです。まだ僕たちは結婚式を挙げていないので、結婚式場を探している状態なんですが、ある日「写真が推されてる結婚式があるらしい」と僕に上記のリンクを送ってきたんです。僕の奥さんも僕自身も普段から写真を撮影しますし、一緒に写真展もやっていたりするので「これは!」と思い参加してきたのです。

クラスカの新しい披露宴をおすすめしたい人

この結婚式をおすすめできる方はこんな人。

  • 写真が好きな人
  • 小さい頃の写真がたくさんある人
  • 写真はないけど、これから前撮りする人。
  • ちょっとシックな感じの結婚式をしたい人
  • 前撮りでたくさん写真を撮影して、それをしっかりとゲストと共有したい人
  • ストーリーを大切にする人
  • 結婚式に意味を重視する人
  • 家族やゲストとの今までを他のゲストとも分かち合いたい人
つまり、かなり広い人におすすめできます。

写真をメインにしたクラスカの新しい披露宴スタイル

会場全景

この披露宴の凄いところは、「写真の展示」が装飾のメインなところです。普通だと花がメインであったり、最近の流行りではグリーン系の植物が多かったりします。写真はあったとしてもウェルカムスペースの一角だけ、なんてことが多いです。しかし、今回のケースでは上の写真の通り。天井にまでリボンと幅広の写真が展示されていますし、高砂後ろにも大きくプリントされた二人の写真が貼られています。モノトーンと赤を基調とした空間になっています。また、会場のどこを見ても写真が見えるようになっており、「写真」が全面に押し出されているのがわかるでしょう。

披露宴会場に写真をメインで飾る考え

クラスカウェディング高砂

例えば上の例は「高砂」の展示でした。真ん中のソファから写真の大きさがわかって頂けるでしょうか?高砂では新郎新婦と一緒に写真を撮る事が多いので、この写真は「背景」としても機能します。フォトスポットとしても一味違う場所になっていますよね。

高砂とは、新郎新婦さんの席のことです。通常はテーブルが有るケースがほとんどですが、最近は写真のようにテーブルなしの高砂もあります。

テーブルイメージ

テーブル全体のイメージはこんな感じでした。もちろん、今回のものは見学会仕様のようなものだと思ったほうがいいと思います。実際にはアイデア次第で色々なアレンジができるでしょう。一般的なテーブルコーディネートよりもかなりシンプルな印象です。

個人のテーブル

そして個人のスペースもとても特徴的でした。(ごめんなさい、見やすいようにカトラリーは僕が動かしてしまっています)このお皿の下には・・・

テーブルマット

ランチョンマット(この場合呼び方が違う気もするけど、なんて言えばいいのか・・・?)にも写真が使われています。L版くらいの小さい写真をつなぎ合わせたようなデザインになっています。縁も切り欠き状態になっていてとってもリアルですが、実はコレ、一枚でできています。表面はマットな感じの仕上げでした。なんだか食事に敷いてしまうのがもったいなくなりそうな、そんなマットです。実際に結婚式で使用したら、キレイに使って持ち帰るのもいいかもしれませんね。

L版とは、「えるばん」と読みます。写真のプリントの規格でサイズを表すものです。紙の大きさを表すA5とかB4なんかと同じですね。L版のサイズは「

89 mm× 127mm

」です。一番基本的なサイズなので、お家に昔の写真がある方はそれを思い出していただけばちょうどそのサイズだと思います。

華やかさよりもシックさ

今回は写真が全てモノクロで撮影されていてとてもシックな印象を受けました。また、クラスカさんの部屋が真っ白なこともあり、非常にスッキリした印象を持ちました。尚、今回の写真は富士フィルムさんとのコラボらしいので、写ルンですで撮影されているそうです。フィルムならではの感じも出ていて、写真が好きな方はかなり気にいるんじゃないかという印象です。

飾る写真はカラーでも素敵かも

すべての写真をモノクロにしてもキレイですが、アイデア次第ではカラーにしてもいいかもしれませんね。その際は目がチカチカしないように注意する必要はありそうですが(笑)

 

kobatoneさん(@kobatone_photo)がシェアした投稿 – 2月 28, 2018 at 12:52午前 PST

例えば、こんな感じのセピアっぽい加工の写真やハイキーな白系の写真を上手く混ぜることで緩和出来ると思います。

花とのコラボもあり写真の展示方法としても素晴らしかったです

写真+花

こんな感じで、写真とリアルの花を組み合わせた装飾もありました。正直、この場所に行くまで写真を展示するだけかと思っていたので衝撃だったのと同時に感動しました。モノクロの上にカラーのものが入ってくる感じがめっちゃ良かったです。

この日の装飾は密林東京さん(情報源:

wedding deco | 密林東京

)のようです。僕はこの日初めて密林東京さんを知ったのですが、すごく効果的に植物が使われていたのが印象的です。

今までの披露宴との違いは「ストーリー」

さて、ここからは僕の考えを書いていきましょう。少し想像力を働かせながら読んでほしいのですが、例えばこのスペースにこんな写真があったらどうでしょう?

  • 花嫁が小さい頃、お父さんに抱っこされている写真
  • 見るからにやんちゃな悪ガキの新郎の様子がわかる写真
  • 毎年撮影していた正月の家族写真
  • おばあちゃんの家に帰省した時の何気ない団欒の写真
  • 新郎新婦が出会ってからのデートで撮影した自撮り
  • 二人でよく行った思い出の場所の風景

どうですか?想像できましたか?なんかものすごくストーリーを感じませんか?二人の今までの人生を想像して心が動くのがわかると思います。そして、これが知り合いだったらものすごく感動すると思いませんか?自分の親友が新婦で、自分がゲストだったら?色々思い出してしまいますよね。いろいろな場所に飾られた会場の写真を歩きながら探してみて、自分の写っている写真を見つけて当時の仲間と思い出話を語り合ったり、自分が知らない時期の写真を見て新しい一面が発見できるのではないでしょうか。

通常のよくある結婚式では、この部分が「プロフィールムービー」などに割り当てられていたりします。あるいは、ウェルカムスペースに飾られている写真です。しかし、この展示はそれを会場全体で行うというかなり強力なスタイルなんです。

ウェルカムスペースとは、披露宴会場の入口に設置されたおもてなしのためのスペースのこと。ウェルカムボードと呼ばれる二人の結婚の「看板」とも言えるようなアイテムを設置したり、思い出の品を置いたりすることが一般的。特に決まりがあるわけではなく、花を飾ったり、趣味の品を置いてもOK。

結婚式にストーリーは重要

結婚式において、こういったストーリーは非常に重要です。なぜなら、結婚式そのものが下記のような意味を持つからです。

  • 今までの仲間や家族に二人の結婚を知らせる
  • そうすることで二人の間の「気持ちに区切りをつける」
  • 大学時代の友人、小学校の友人、幼馴染、色々な時代の友人に自分達をより知ってもらう
  • そして「今後もよろしくおねがいします」の気持ちを伝える
別に、結婚式をしなくても結婚はできます。婚姻届を役所に出すだけです。それでも、結婚式をするのって自分達の中で「覚悟」を作るためだと思うんです。言い換えるなら「この日から夫婦になりました」って気持ちの切り替えをするためとも言えます。そして、それを周りの仲間にお知らせしたり、「これからもよろしくお願いします」の気持ちを伝えることで関係を強くしていく為にするものだと思うんです。
その上で、ストーリーはとっても大事です。なぜなら、ただ「おもてなし」をするのではなくて自分達との関係を感じてもらったり再確認してもらう事の方が効果的だからです。昔話で盛り上がったりしながら時間の流れを感じて、そしてこれからの二人をよろしくお願いしますと伝えることでこそそれが達成できると思うのです。少なくとも僕は。写真はそれを感じ取ってもらうために非常に有効なツールです。それが僕がクラスカさんの結婚式に感動した理由です。

結婚するまでだってストーリー

二人のストーリーは、何も小さい頃だけの話ではないです。きっと、この記事を読んでいるあなたは「そんなに小さい頃の写真あったっけ?」って思ったりしているかもしれませんね。でも、ストーリーは色んな所にあるものですよ。例えば、結婚準備だってストーリーだと思います。

結婚準備はケンカの日々です。とにかく揉めます。でもそれって当たり前のことで、違う環境で育った違う人間が一緒に暮らすわけですから価値観の違いってものがあるんですよ。料理の味付けが違うとか、お風呂の使い方のクセが違うとか、一緒に住んだらたくさん違う所が出てきます。結婚準備だって、誰を呼ぶかで言い争ったり、アイテム選びで衝突したりもするでしょう。そんな中で「二人の価値観」が形成されていくのが結婚準備の期間だと思うんですよね。個別の価値観ではなく、ぶつかることで相手とのちょうどいい具合を探していく成長があると思うのです。

だから、結婚準備の間を写真に撮っておけば充分にストーリーになると思います。例えば、婚姻届出しに行ったり、両親に挨拶に行ったり、そういういろいろがあって結婚式を迎えますから、ちょっとしたときに写真を撮っておけばいいんです。同棲をしているなら、二人が暮らした家だっていいじゃないですか。もしこのスタイルを検討するなら頭を柔らかくしてみるのも大切だと思います。

 シンプルで「意味」のある結婚式が求められてきている

ゼクシィ結婚トレンド調査2017調べ

この表は、ゼクシィさんが調査しているデータです。(情報源:ゼクシィ結婚トレンド調査2017調べ)

中心のバーより上下に出ている量でトレンドを読むことができます。目立つのは、「列席者を退屈させないこと」「感動的な挙式・披露宴・パーティーにすること」が下がっていることです。ここから読み取れるのは「感動なんていらない」ということではないと思います。

僕が思う、ここから読み取れる内容は「結婚するカップルの目が肥えた」ことだと思うんです。例えばここで言われている「退屈させない」ってどういうことだと思いますか?「お金をたくさんかけて、派手な演出をたくさん取り入れて、イベントだらけにすること」を暗に指していると思うんです。どうですか?正直なところそんなにやりたくないですよね。感動の面も同じで、結婚式場が提案する「これが感動するイベントだ!」っていう押し付けがみんな嫌になったんじゃないかと思うんですよね。

インスタ

この調査は2012年と2017年の比較です。この間に大きく変わったことと言えば、「スマホの性能が上がった」「Instagramがものすごく流行った」ことじゃないでしょうか。日本版Instagramができたのが2014年です。そこから爆発的に流行って2017年には「インスタ映え」が流行語大賞を取っているくらいです。この間に一気に結婚式の情報や写真が広まりやすくなったんですよね。スマホがそこまで普及する前、それこそ10年位前だと、結婚式の情報はクローズな情報でそこまで広く口コミが広がることもなかったです。ネットも遅かったですし、インスタもなかったので写真が拡散することもなかった。つまり新郎新婦やゲストは「自分達の結婚式」しか知らなかったので、判断基準は自分のなかにあるものさしだけだったんです。

でも、今は違いますよね。インスタが流行ったお陰で「おしゃれな写真」「ダサい写真」の規準がインスタ規準になりましたし、結婚式場のいろんな情報もネットで手に入るようになってしまいました。良くも悪くも広く他人と比較できてしまうようになった」んです。例えば、めっちゃオシャレに撮影できる結婚式場の写真がみんなに見えるようになったことで、今までは見られなかったハイレベルな写真を知ってしまい、みんなそこを目指すようになりました。結婚式の内容も、結婚式場の売り文句だけで理解していたイベントが「みんなの口コミ」でわかるようになり、他の式場との比較が可能になりました。そう、そして気がついたわけです。どうやら「派手でお金だけをかけるような結婚式は意味ないんじゃないか」って。そして、もっとシンプルで仲間とのつながりを感じられるような結婚式を求めているようになってきている、と僕は読んでいます。つまり、「意味」を求め始めたんです。

そして、写真は「意味」を感じてもらいやすいコンテンツなので相性がいいのです。

せっかくなら写真は大きく伸ばそう

話を戻して、ここからは実際にこういうテイストの結婚式を考えている人へのアドバイスをしようと思います。まず、写真って「大きくすると化けます」。写真の仕事でもしてない限り、あんまり写真を大きく印刷する機会ってないと思うんですけど、もし機会があれば大きく印刷してみてください。それだけで写真はよく見えてきたりするものです。「あんまりよくないなー」って思う写真も大きくした瞬間に突然魅力が出てきたりするんです。だから実際に、サイズが大きなアルバムって人気がありますし、その理由は写真にすごいパワーを感じるからなんですよね。特に、今はみんなスマホで写真見てますから、小さいサイズに慣れてます。だからこそ、ギャップがあって効果があるっていうのもあると思います。

印刷はお金がかかるので、スマホを自宅のテレビに繋いで大きな画面で写真見てみてもいいと思います。スマホ本体と見比べてみてください。結構印象違うと思いますよ。でも、本当は印刷したほうがいいです。やっぱり画面の中と印刷物だと違うんですよね。写真の腕?そんなもの関係ないですよ。むしろ、素人っぽいほうが感動したりするものですから。

ネガがなければ組み合わせよう

昔の写真を使いたい場合もありますよね。小さい頃の写真はデジカメではなくてフィルムのカメラで撮影されています。今では知らない人も増えてきたと思うんですけど、「ネガ」っていうものが写真にはあるんですよね。

ネガ

こんなやつです。これが写真を印刷(正確にはプリントといいます)するための元になります。これがあればよりキレイに写真を作ることが出来るんですね。でも、昔のネガはなくなっていたりする可能性もありますよね。その場合は印刷されたもの(プリント)があればスキャンして引き伸ばせば大丈夫だったり、「写真の写真」を撮る手もあります。昔の写真だからと言って諦めず、一度写真屋さんや結婚式場に相談するといいですよ。

ピンボケも味の1つ

あと、昔の写真ってボッケボケの写真とか多いですよね。「お父さんの写真の腕が悪いから」とか、色んな理由がありますけどそんなに気にしなくていいと思います。案外雰囲気があって良くなる可能性も大いにあります。しっくりこない場合にはモノクロにしてしまうなどもできますので、会場や写真屋さんにこれも相談してみるといいでしょう。

 大きい写真はプロに依頼しよう

でも例えば、今回のクラスカさんの高砂のようにめっちゃ大きい写真にするようなカットはプロに撮ってもらうといいかもしれません。キチッとキレイに撮れてる写真を目立つところに配置できればグッと見栄えが良くなると思います。「前撮り」の写真なんかが使いやすいと思いますが、使い道を想定してないと困ってしまう可能性もありますので、結婚式で使う用途をあらかじめ考えて「前撮り」するといいでしょう。

試食会もセットでめちゃウマでした

今回のクラスカさんのイベントには試食もついていました。

いや、ものすごく美味しかったです。あまりに美味しかったので僕たちは二人して料理の質問をスタッフの方にしてしまいました。メインではないですが、パンに関しては売ってるなら買いたいレベルで美味しいです。試食が毎回付いているかはわかりませんが、美味しいものが好きな方はもし機会があればクラスカさんに行ってみるのをおすすめしますよ。

とにかくスタッフの雰囲気がいい

最後に、僕が一番感動した点を紹介します。それは、スタッフの雰囲気が本当にいいってこと。結婚式場にもいろいろあって、やっぱりスタッフ間の空気って大切です。典型的なところだと、会場側やプランナー側がカメラマンやサービススタッフの「上」にいる意識が強くて空気がわるい感じがするんですよね。でも、クラスカさんは全くそれがなかった。どれくらい凄いかって言うと、10年結婚式業界にいる僕が感動するレベルですよ(笑)

当日、会場にはプランナーさんをはじめ、司会の方やカメラマンもいたのですが、皆さん本当に仲のいいチームワークで団結されてました。試食会の後には、ゲストとスタッフみんなで輪になって話し合う時間も用意されていたんですが、結婚式に関わっている一人ひとりが本当に熱い信念をもって関わっているのがわかってとても嬉しかったです。とりあえず僕はニヤけてしまっていました。それくらい素晴らしい結婚式場でしたね。

そんなわけでクラスカさん、オススメです。写真を特長にした結婚式がしたい方はぜひ、この記事を参考にしてみてくださいね!

KOBATONE 小林嘉明

追伸:撮影はもちろん僕に依頼してもらってもいいですよ(自分で宣伝)