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写真の鮮度

僕は、クレームに支配された婚礼業界を変えたいと思った。

2018年4月16日 By yoshiaki-kobayashi コメントを書く

とにかく大変だった。

先日、表参道にある結婚式場で僕は撮影していた。

いつものように、いわゆる「持ち込み」で撮影に入っていた。会場からは煙たがられる存在だと思う。事実、この会場では持ち込みを禁止していて、持ち込みをするには、カメラマンは新郎新婦のゲストという「てい」で入らなくてはならない。この日もそうだ。僕は普段、新郎新婦に対して、持ち込み禁止の会場へのゲストとしての持ち込みを奨めていない。しかし、いろいろな事情がありこの日は承諾した。まあ、そのあたりは本筋と関係ないので置いておこう。とにかく、僕は持ち込みとしてその場にいた。しかし、どうにもスムーズに撮影ができなかった。それはなぜか?

「会場が気にしている部分と、僕が気にしている部分が違う。」

コレに尽きると思う。そもそも、持ち込みカメラマンは撮影がやりにくいもの。なぜなら、会場側からすると僕たちは嫌な存在だから。多くの場合、邪魔されたり、圧力がかかったりする。撮影ができないように極端な時間の制限をかけられてしまうことも多い。ところが、この日は違うところにやりにくさがあった。原因は、メイクさんやアテンドさんとのコンビネーションだった。

この違いをわかってもらうために、少しだけ写真の話をしよう。

今回お届けする内容はこちら

  • 1 カメラマンによって違う撮影スタイル
  • 2 木を見て森を見ず
    • 2.1 時間とともに崩れるポージング
    • 2.2 表情も時間とともに悪くなる
    • 2.3 時間と丁寧さのバランス
  • 3 クレーム対策と婚礼業界
    • 3.1 企業のブラッシュアップ
    • 3.2 愚策
  • 4 全ての根本は「価値観」
  • 5 業界全体がクレーム恐怖症
  • 6 もっと良い結婚式が作りたい
    • 6.1 関連

カメラマンによって違う撮影スタイル

撮影スタイルはカメラマンによって違う。それは「写真」というものが、撮影者と被写体の個性を強く反映するものだからだ。明るい写真が好きな人がいれば、反対に暗めのトーンが好きな人もいる。鮮やかさに惹かれる人がいれば、落ち着いた色のくすみに感動を覚える人もいる。それぞれの好きなテイストに近づけるため、僕たちはあの手この手で理想と現実の距離を詰めていく。

僕の場合は、それなりにキッチリした写真が得意だ。言い換えるなら、硬めの写真。なぜなら、ずっと写真室で修行していたから。写真室は1枚の写真に10〜15分くらいの時間をかけて、服の皺まで丁寧に直して撮影するような場所。婚礼業界では一番丁寧に写真を撮る場所だと思う。しかし、「これが一番いい写真か?」と問われたら、たぶん「違う」と答えると思う。

木を見て森を見ず

「木を見て森を見ず」という言葉がある。細かい部分に目が行き過ぎて、全体像がつかめていないことを指す言葉だ。まさに写真室の写真はこれが弱点だと思う。照明のあて方、構図、服の皺にこだわるのは良いことだけれど、あまりにそこにこだわりすぎているように感じる。

僕達が撮影しているのは人間だ。しかも素人の人間だ。モデルじゃない。

新郎新婦はモデルとしては素人なので、僕達カメラマンがポージングを教える。手の角度だったり、足の向きだったり、力の入れ具合なんかを手際よく伝える必要がある。器用さは人それぞれなので、パッと理解して出来る人もいれば、そうでない人もいる。また、「理解しやすい伝え方」も人によって違う。やってみせたほうがすぐ理解できる人、言葉のほうがわかりやすい人、いろいろだ。僕はお客様の性質を観察して、そのお客様に(心がけとして)合った方法でポージングをつけるようにしている。

時間とともに崩れるポージング

ほとんどの人は一つ一つ順番に教えないと伝わらない。

「足をこうしてください。」「手をこうしてください。」「胸の向きはこうです。」「顔はこっち。」「腕組みましょう。」

こんな感じで順番に組み立てる。新郎新婦としては非常に肩が凝る退屈な時間だ。ここをどれだけ退屈させずに、直感的に理想の形に近づけるかが僕達カメラマンの腕でもある。かなり重要な能力だ。そしてここで、忘れてはならないことがある。それは、「指示した内容は必ず崩れる」ということ。

足、体、手、胸、腕、顔・・・なんて順番で直していたとしたら、腕くらいを直している時には足が崩れている。崩れている、というのは指示した形ではなくなっているということ。プロのモデルでもない限りこの維持は非常に難しい。だからこそ、僕たちはスピーディーにポージングを組み立てる能力が必要になる。

表情も時間とともに悪くなる

早いほうがいい理由はそれだけじゃない。この難しいポーズを長時間しているようにしている新郎新婦自身の「表情」が悪くなってしまう問題がある。ただですら緊張しているし、いつもは着ないものを着ている。そのうえ変なポージングまでするのだから、体感時間はかなりのものになる。僕達カメラマンの手際が悪ければそれは何倍にもなる。結婚式で浮かれているとはいえ、時間とともに表情の明るさはどんどんなくなっていってしまう。僕たちがポージングを作り始めた瞬間から、言ってみれば表情の「鮮度」のようなものが失われていくのだ。

しかし、ポージングやドレスの直しを適当にすることは出来ない。やはり、「最低限のキレイに見せるポイント」というものがあって、それを踏み外してしまうと素人と同じような写真になってしまうし、誰がみても第一印象で「きたない」写真になってしまう。

時間と丁寧さのバランス

では、どうするか?答えは、「全てのポイントに優先順位を付ける」そして「優先順位の低いものは切り捨てる」さらに「最も効率の良い順番で組み立てる」こと。たとえば、ドレスの小さい足元のしわ1つを直すよりも、ドレスがどちらに流れているか?という大きな問題の方が、写真を見た時に感じる印象への影響が大きい。だからこの場合、ドレスの小さなしわは無視する。それよりもダイナミックに自然な方向にドレスが流れているのかを意識する。

ドレスの細かいしわを一つずつ伸ばしてもいいが、ドレスはひとつながりの大きな布であるため、必ずどこかにしわは出来るものだ。「必ずドレスの縁は地面についていないといけない」という価値観が写真室出身のカメラマンには多く、彼らはそれがキレイの基準になっている。しかし、そういう直し方をしていると最終的にシルエットがおかしくなる。まさに、木を見て森を見ず。というわけだ。

クレーム対策と婚礼業界

もともと、僕もそういう価値観の写真室で働いていた。地面とドレスの間に少し隙間があるだけで、まるでこの世の終わりかのように、よく先輩から怒られたものだ。しかし、僕としては全く納得いかなかった。優先順位がおかしいと思っていたし、そもそも、そんな部分を気にするお客様はいないと思った(実は少しいるんだけど)。だけど後になってみればそれも当たり前のことだと気がついた。なぜなら、僕に指導していた先輩たちは「クレームを避けるため」に仕事していたから。言い換えれば、「上司に怒られないように」仕事をしていたのだ。

企業のブラッシュアップ

長く写真をやっていると意外な意見(平たく言えばクレーム)を頂くことがある。なのでさっきの「ドレスの直しが汚い」というのもあり得る。写真室にはそれぞれに写真に対する基準があって、それに基づいて写真を仕上げている。お客様からの意見があればそれを取り入れ、どんどんブラッシュアップしていく。だからほとんどのお客様には気に入ってもらえる基準になっている。だけど、これは全てのお客様にマッチするわけではない。どんなに平均を取ったところで、全ての人間に気に入られるものにはならない。かならず数%の少数派がマッチしないものだ。どんなに大人気のロックバンドがいたところで、気に入らない人がいるのと同じだ。ビートルズが嫌いな人だっているくらいだし、それはわかってもらえると思う。

愚策

このとき、この少数派に合わせてスタイルを変えてしまうのは愚策だ。0.1%の反対派の意見に合わせて、99.9%のファンへ迷惑をかけてしまうような内容だからだ。しかし、このような対策を取ってしまう業者は非常に多い。クレームが来た!大変だ!すぐに対応しないと!というだけでスタイルを変えてしまう。ドレスのしわもそういった背景から、尋常ではない神経を使って直すように指導がされていたのである。

全ての根本は「価値観」

話を少し戻そう。写真には整えるべきポイントが山ほどある。しかしながら、なるべく時間をかけずに治す必要がある。そのためには優先順位を見出す必要がある。しかし、その優先順位を決めるための「価値観」はどうだろうか。そう、非常にグラグラしているのである。

本来、写真を販売するのであればこの「価値観」こそを販売するべきだと僕は思う。「ドレスの細かいシワよりも表情を優先しますよ」ということをそもそも打ち出していれば「しわの方が表情より大切」というお客様は商品を買わずに済む。(まあ、持ち込み料がある限り選択の自由はないのだけれど。)しかし、この価値観を伝えるのは非常に大変な作業だ。だからこそ、ブログで、動画で、メルマガで、あの手この手を使って僕は配信をしているわけだ。

業界全体がクレーム恐怖症

実は、このクレーム恐怖症とも言える現象は写真に限ったことではない。メイクさんや、衣装屋さんも同じ現象に悩まされている。「前髪が指定した形ではなかった」と後日写真を見てクレームが入れば、メイクさんには「常に前髪を直さなくてはならない」ルールが出来る。たとえそれが風の強い中であろうと、挙式の最中であろうと、いつでもだ。実際、乾杯や、キスシーンなんていう「ハイライト」の場面ですらメイクさんが前髪を直しに飛び込んできてしまい、全部写真に写っているなんてケースもある。最悪、メイクさんで隠れて新郎新婦が写っていない、なんてケースすらある。もちろん、これは大問題だ。結婚式本番はやり直しが出来ない。僕らも画面に突然入られたら対応できない場合もあるから、ハイライトの写真が全て台無しになってしまう。

冒頭の話でのメイクさんはまさにこのタイプだった。もちろん、僕の撮りたいタイミングなんて知る由もないので、彼女は悪くない。当然、カメラマンの位置まで意識しながら仕事をするなんて高度な技術を求めているわけではない。しかし、クレーム対策の動きが、別のクレームを引き寄せかねないくらいになってしまっているのも事実だ。せっかくゲストと談笑して笑顔になっているのに、そこに割って入って前髪を直す必要はないのだ。

誤解がないようにお伝えしておくが、このメイクさんに悪いところは何もない。彼女の仕事をこなすために必死になっているだけだ。強いて言えば、この体制を作ってしまった業界が悪い。僕は、この業界の体質を直したいと思っている。僕自身も、メイクさんから見ておかしいところがあるだろうし、他の職種も含めたら直せるポイントはたくさんあるはずだ。結婚式をよりスムーズに、素敵に行う為にできることがたくさんあるはずである。

もっと良い結婚式が作りたい

まだまだ僕自身の影響力が小さいけれど、メイクさん達や他のスタッフともお互いの仕事の価値観を共有して息の合った仕事が出来るような環境を作っていきたい。僕はあたらめてこの日の撮影のあと、そう思った。

追伸:そのための企画も既に練っています。乞うご期待。

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結婚式の写真屋さんをしています。小林嘉明(こばやしよしあき)といいます。KOBATONE(コバトーン)というブランドを立ち上げて写真を撮影しています。サイトを通してこれから結婚する人へ情報提供をしています。 KOBATONEについてはこちら

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