コンセプトウェディング、流行っていますよね。ホテルや結婚式場が準備している“よくあるスタイル“ではなく、自分たちでテーマを決めて行う結婚式です。
でも、なかなか「これだ!」といった内容が思い浮かばないもの。そこで今回は、コンセプトの見つけ方をお伝えします。満足のいく結婚式の参考にしてみてください。
良いコンセプトが見つからない
「そもそもコンセプトって何?」
誰しもが心の隅でもやっと思ったはず。コンセプトって言葉の意味がまずよく解りませんよね。一応辞書によれば下記のような意味だそうです。
- 概念。
- 企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点・考え方。
うーん、調べてもよくわからない(笑)
もやっとしてます。
言葉の意味がよくわからないから「あなたの結婚式コンセプトは?」なんて聞かれてもわかりにくいんです。
なのでここはひとつ、僕なりの言葉でお伝えしましょう。コンセプトを簡単に言えば『こんな結婚式にしたいです!』って目標や考え方のこと。“テーマ”なんかに近いですね。
広告業界などでは厳密な定義が“テーマ”とは少し違うケースもありますが、そこまで考える必要はありません。気楽にいきましょう。マニアックに煮詰めるのは後からでも充分ですから。
コンセプトは2つの軸で見つけよう
結論をお伝えすると、コンセプトは2つの軸で考えることで見つけやすくなります。
例えば『予算×華やかさ』。いきなりお金の話かよ、って思うかもしれませんが、みんなが気にするポイントなのでわかりやすいんですよ(笑)
具体的に書くとこのような感じ。
なんだか方向性はわかりますよね。軸が2つあると、想像しやすくなるんです。
もう一つ考えておきましょう。今度は『自然×おもてなし』。
- 自然を生かしたガーデンウェディングで
- 出来る限りおもてなしをする
どうです?なんとなく方向が見えてきたんじゃないですか?
2つの軸が見えていると“どんな結婚式なのか“がわかりやすいですよね。
実はこの性質が商品を選ぶときにも役に立つんです。
判断する時にも便利
判断がずれると後悔しがち
結婚式は選択の連続です。
クレイジーウェディングさんの調査では、結婚式で決めなくてはならない決断は実に400個以上あるそうです。
実際に数えてみた事は無いので保証はできませんが、僕も納得の数値だと思います。
私たちが商品を判断する時、実に様々な要素が絡み合って決定を下しています。例えばブランド力や知名度。「有名デザイナーの〇〇さんが作ったものです」と説明されると価値を感じたりしませんか?
これは平たく言うと“世間体”のようなものです。“見栄”といってもいいでしょう。
あ、注意してくださいね。僕が言いたいのは、“世間体“は良くないといった話ではありません。むしろ、見栄を張りたいならその価値観を大切にしてほしい、と言うことです。
人間は社会的生物なので、周りの人間からの評価を気にするのは当然のこと。別に恥ずかしいことじゃないんですよ。
むしろ問題は“これは良くない価値観だ“と思い込んで、“本当の価値観とは違う選択をしてしまうこと“です。
これをやってしまうと「思ってたのと違うなぁ」「なんだかよくなかった」といった、もやっとした不満を生んでしまいます。
自分の気持ちとは素直に向き合いましょう。
本当に大切な要素で選ぶ
少し脱線してしまいましたね。話を戻します。
大切な事は“私たちの判断にはノイズが多い“と言うことです。
例えば先ほど例に出した「自然×おもてなし」のケースを考えてみましょう。
この価値観を選んだ新郎新婦は“なるべく自然を満喫できること“と、その上で“なるべく良いおもてなしをする“と言う2つの軸を持って選択することになります。
そうです。ここで“デザイナーのネームバリュー“は全く関係ないのです。
きちっと軸を決めておくことで、このような関係ない評価基準を排除することができるようになるんですね。
そのため、たくさんの商品がある結婚式においては、判断基準を決める土台になる存在です。ぜひ作ってみてください。
1つの軸だとコンセプトが決まらない
ここで疑問に答えておきましょう。
『軸は1つではいけないのか?』
ですよね。誰の頭にもぼんやりと浮かんだと思います。
実は、軸が1つだと曖昧な目標になりがちなのです。
例えば“おもてなしをする“と言うコンセプトを掲げている結婚式があるとしましょう。
“おもてなし“と言うのはかなりもやっとした概念です。何をどうしたらおもてなしになるのでしょうか?難しいところですよね。
仮に“ゲストに良い体験をしてもらう“のように定義したとしても、結婚式には予算や時間の制限が必ずあります。
もし無限にお金を持っているとしたら、結婚式の時間を自由に引き伸ばしても良いでしょう。予算をいくらかけてもいいと思います。ただ、99.9%の読者の方は違いますよね。
時間や場所など、何かしらの制限はあるのです。
だから軸を2つにする必要があるんですね。
“できるだけ〇〇で、できるだけ□ □”このように軸を設定すれば、少なくとも大きく踏み外す恐れはありません。
軸が1つであるよりもかなり具体的になるので、軸を2つにしてみるところから始めるのがお勧めです。
3つ以上でも大丈夫
となると、疑問に思うのが“軸は3つ以上でもいいのか?“といったところでしょう。
全然問題ありません。
ただし、多すぎる状態はお勧めできません。
上でも紹介したように、この基準は判断基準にもなります。そのため、項目が多すぎると判断が鈍くなってしまうんです。
できれば3つ、最大でも5つ以内に絞り込むべきだと私は考えます。それ以上だと判断ができません。
コンセプトが多すぎると“ぼやける“
お気づきかもしれませんが、ここで選んだ軸は“結婚式のコンセプト“そのままです。
なので、軸が多すぎるとよくわからない結婚式になってしまいがち。
世間でも、利用者によく伝わる企画は“一言で言い切れる“ものが多いと言われています。
「安い!早い!うまい!の牛丼屋」だったら吉野家か松屋でしょう。
「学生向け携帯キャリア」だったらKDDIが該当します。
ヒットしているものは、コンセプトが一言で伝わりやすいところまできっちり絞り込んでいるんです。
なので、あなたの結婚式を“伝わりやすい”ものにしようと思うのであれば、方向性をかっちりと絞り込み、一言で言い切れるレベルまで落とし込むと良いでしょう。
そのための手がかりとして軸を2つにする方法はかなりお勧めです。
無理に変わったコンセプトを探そうとしない
最後に1つお伝えしておきたいことがあります。
『無理にオリジナリティーを探さないでください』
コンセプトウェディングの雰囲気にとらわれて“とにかく変わったことをしよう”とか“人と違うことをしなくてはいけない”みたいにとらわれてしまうケースがあります。
他人は関係ありません。
“あなたの“結婚式ですから。
あなたが主役の時点で十分にオリジナリティーは発揮されているのです。
だから無理矢理奇抜なテーマにする必要なんてありません。自分が本当に大切にしている価値観に従うべきだと僕は思います。
ありきたりでもいいんです。
あなたが楽しい結婚式ができるよう応援しています。小林嘉明。